ディクテーションとシャドーイングの違いと使い分け【元講師が教える最強の組み合わせ】

ディクテーションとシャドーイングの違いを学ぶ女性のイラスト ディクテーション

以前の記事で、シャドーイングとオーバーラッピングの違いについて詳しく書きましたが、これらは両方に音声変化を習得する訓練要素がありました。

では、ディクテーションはどうなのでしょうか?

この記事では、ディクテーションとシャドーイングの違い、そして効果的な組み合わせ方について解説します。

シャドーイングの復習

まず、シャドーイングには二種類あることを思い出してください。

プロソディ・シャドーイング

意味などは特に意識せず、音声をリズムなども含めて完全にモノマネするシャドーイングです。

コンテンツ・シャドーイング

意味を考えながら、プロソディでやったようなモノマネをする、ちょっと負荷のかかるシャドーイングです。

このプロソディ・シャドーイングとオーバーラッピングは、音声変化を体得するのにぴったりの訓練です。

ディクテーションでも音声変化を体得できるのか?

では、ディクテーションでも音声変化を体得できるでしょうか?

ディクテーションは「分析装置」

ディクテーションは、音声変化が体得できているのかをあぶり出す分析装置のような役割がメインですので、並べて比べることはできません。

しかし、教材の使い方次第で、効果の出し方が変わるようには使えます。

スクールで担当先生がいらっしゃる方は、いろいろ相談してみるといいでしょう。

ディクテーション教材の活用法

ディクテーションで使った教材は、そのまま他の訓練にも使えます。

オーバーラッピングと組み合わせる

たとえば、基本的には課題の炙り出しに使うものですが、この素材を使ってオーバーラッピングすることもできますし、むしろこれはお勧めです。

  1. ディクテーションで弱点を発見
  2. 同じ教材でオーバーラッピング
  3. 音声変化を体得

この流れで、効率的に学習できます。

短期記憶を鍛えるには?

イメージしながらやることで、意味処理スピードを上げて短期記憶を鍛えることもできるかもしれません。

コンテンツ・シャドーイングの方が効果的

しかし、意味処理スピードを上げたいのであれば、TOEIC教材を使うとしてPart4でコンテンツ・シャドーイングくらいのボリュームがあると、前の文章を理解して、次の文章も理解する、の繰り返しが続いた後に、記憶に残っているかを確認できるため、その方がいいかなと思います。

ディクテーション教材での練習も有効

ただ、慣れは必要なので、負荷のだいぶ少ない状況で練習すると思って、ディクテーションで使った短い文章をオーバーラッピングしながら意味もイメージできるようにするのは、コンテンツ・シャドーイングに入る前の人でも練習しておくといいでしょう。

ディクテーションとシャドーイングの違い

改めて、この2つの違いを整理します。

ディクテーション

役割:

  • 聞き取れない箇所の発見
  • 弱点分析
  • 課題の炙り出し

効果:

  • 自分の弱点が明確になる
  • 何ができていないか分かる

特徴:

  • 分析装置のような役割
  • 体得する訓練ではない

シャドーイング

役割:

  • 音声変化の習得
  • 処理速度アップ
  • 音の再現

効果:

  • 音声変化が体得できる
  • リスニング力が上がる
  • スピーキングにも効果

特徴:

  • プロソディ:音声変化の体得
  • コンテンツ:意味理解+短期記憶

最強の組み合わせ

一番シンプルな組み合わせで、最大の効果を出そうと思えば、ディクテーションとシャドーイングでしょう。

ディクテーションで弱点発見→シャドーイングで克服

  1. ディクテーションで聞き取れない箇所を発見
  2. 分析:音声変化が原因だと分かる
  3. シャドーイングでその音声変化を重点的に練習
  4. 再度ディクテーションで確認

この流れが、最も効率的です。

教材の使い回しが効果的

ディクテーションで使った教材は、捨てないでください。

同じ教材で複数の訓練

  1. ディクテーション:弱点発見
  2. オーバーラッピング:音声変化の確認
  3. シャドーイング:音声変化の体得
  4. 意味を意識しながらオーバーラッピング:コンテンツ・シャドーイングへの準備

同じ教材を使い回すことで、より深く学習できます。

段階的な進め方

では、具体的にどう進めればいいのか、段階的にまとめます。

初心者

  1. ディクテーションで弱点発見
  2. オーバーラッピングで音声変化確認
  3. プロソディ・シャドーイング

中級者

  1. ディクテーションで弱点発見
  2. プロソディ・シャドーイング
  3. 意味を意識しながらオーバーラッピング
  4. コンテンツ・シャドーイングへの準備

上級者

  1. 長めのディクテーションで弱点発見
  2. コンテンツ・シャドーイング(長めの教材)
  3. 短期記憶も鍛える

まとめ

ディクテーションとシャドーイングの違いと使い分け:

ディクテーション:

  • 弱点発見の「分析装置」
  • 音声変化を体得する訓練ではない
  • 課題の炙り出しがメイン

シャドーイング:

  • 音声変化の習得
  • プロソディ:音の体得
  • コンテンツ:意味理解+短期記憶

最強の組み合わせ:

  1. ディクテーションで弱点発見
  2. シャドーイングで克服
  3. 再度ディクテーションで確認

教材の使い回し:

  • ディクテーション→オーバーラッピング→シャドーイング
  • 同じ教材で複数の訓練
  • より深く学習できる

短期記憶を鍛えるには:

  • ディクテーションより長めの教材
  • コンテンツ・シャドーイング(Part4など)
  • ディクテーション教材での練習も準備として有効

ディクテーションは「発見」、シャドーイングは「克服」。

この2つを組み合わせることで、リスニング力は劇的に向上します。

次の記事では、「ディクテーション教材の選び方」について解説します。

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