ディクテーションは課題発見の手段として非常に効果的ですが、教材選びを間違えると、効果が半減してしまいます。
英語講師として多くの生徒さんを指導してきた中で、独学時代の教材選びで失敗する方が多かったのも事実です。
この記事では、レベル別のおすすめ教材と、教材選びの注意点を解説します。
ディクテーション教材選びの基本
基本的には課題発見の手段であるディクテーションですので、自分で勉強する場合には、ある程度理解できる内容のテキストから、短い一文をランダムに選んで流すのが良いです。
レベル別の目安
レベルに関わらず、7、8割は理解できる教材であることが重要です。
基本的に聞こえない箇所をあぶり出すものなので、リスニング段階で意味処理も相当できて短期記憶にも残っているような上級者は、あまり基本的な課題発見機能としては有効活用できるとは言えません。
初級、中級の場合であれば、この基準を守りましょう。
初心者向け教材の選び方
初心者であれば、ディクテーションの訓練自体に慣れるために、特に短い文が良いでしょう。
いきなり通常スピードは避ける
また、いきなり通常スピードでやって苦手意識を作らないように注意しましょう。
小さな成功体験を意識的に作っていきましょう。
初級におすすめの教材
初級は、中学レベルの英語で完結しているような内容であれば、基本的な課題は炙り出せるでしょう。
- VOA Learning English(ゆっくりスピード)
- 中学英語のリスニング教材
- NHK基礎英語
中級者向け教材の選び方
中級であれば、TOEIC教材を使うと、TOEICスコアを上げるだけでなく、実際のビジネスの現場で使われている語彙も習得できます。
TOEIC Part1が特におすすめ
TOEICのPart1などは短いと思われるでしょうが、ディクテーションには特におすすめです。
- 短い文で集中できる
- ビジネス用語が学べる
- 音声がクリア
中級におすすめの教材
- TOEIC公式問題集
- ビジネス英語のリスニング教材
- TED Talks(字幕付き)
上級者向け教材の選び方
上級の場合も、課題発見にはなりますが、基本的に自動化すべきスキルというよりも、自分の知らなかった表現や、国ごとの発音の特徴などより細かな分析ということになります。
チャンクごとに分ける
BBCやCNNなど様々な放送を、チャンクごとに分けて進めるなどの利用ができます。
上級におすすめの教材
- BBC News
- CNN
- TED Talks(字幕なし)
- 映画、ドラマ
教材選びの重要ポイント
①スクリプト付き必須
中級上級にも言えることですが、スクリプト付きのもので練習しましょう。
ディクテーションをした後に、確認してみることで課題が発見できます。
実際に書かれているものと、自分が聞いて書いたものが、どうして違ってしまったのか、分析の必要がありますし、そのためのディクテーションです。
②興味のある分野を選ぶ
理解できる教材という点で、自分が興味のある分野のテキストから選ぶのもおすすめです。
- スポーツが好きならスポーツニュース
- 特定のビジネスに興味があればその分野のビジネス英語
- 映画が好きなら映画のスクリプト
興味のある分野の方が、継続しやすくなります。
何度もトライしすぎない
生徒さんの中には、「後少しで分かりそう!」と何度も聞きたいという気持ちになる方もいらっしゃいます。
しかし、あまり何度もトライしても、継続という観点では他の学習時間との兼ね合いもあり、よくありません。
1問につき数回でOK
1問につき、数回のディクテーションで課題を発見したら、課題の克服に努めましょう。
- 1回目:いきなり本番
- 2〜3回目:繰り返し聞いて空欄を埋める
- 答え合わせ→分析
この流れで十分です。
レベル別教材選びのまとめ
初級
目安: 中学英語レベル
教材:
- VOA Learning English
- 中学英語のリスニング教材
- NHK基礎英語
ポイント:
- 特に短い文
- ゆっくりスピードから
- 小さな成功体験を積む
中級
目安: 7〜8割理解できる
教材:
- TOEIC公式問題集(特にPart1)
- ビジネス英語教材
- TED Talks(字幕付き)
ポイント:
- ビジネス用語も習得
- スクリプト付き必須
上級
目安: より細かな分析が目的
教材:
- BBC News
- CNN
- TED Talks(字幕なし)
- 映画、ドラマ
ポイント:
- 知らない表現の発見
- 国ごとの発音の特徴
- チャンクごとに分ける
教材選びの失敗例
❌ 失敗①:難しすぎる教材を選ぶ
背伸びして難しい教材を選ぶと、挫折します。
7〜8割理解できる教材を選びましょう。
❌ 失敗②:スクリプトがない
スクリプトがないと、答え合わせができません。
必ずスクリプト付きを選びましょう。
❌ 失敗③:興味のない分野
興味のない分野だと、続きません。
自分が興味のある分野を選びましょう。
まとめ
ディクテーション教材の選び方:
基本原則:
- 7〜8割理解できる教材
- スクリプト付き必須
- 短い文から始める
- 興味のある分野を選ぶ
レベル別:
- 初級:中学英語レベル、ゆっくりスピード
- 中級:TOEIC教材、ビジネス英語
- 上級:BBC、CNN、細かな分析
注意点:
- 何度もトライしすぎない(1問につき数回)
- 小さな成功体験を積む
- 課題発見→克服の流れを意識
教材例:
- 初級:VOA Learning English
- 中級:TOEIC公式問題集
- 上級:BBC、CNN
教材選びを間違えると、ディクテーションの効果は半減します。
自分のレベルに合った教材を選び、課題発見→克服のサイクルを回しましょう。
次の記事では、「ディクテーションが続かない人のための時短テクニック」について解説します。
