シャドーイングを自宅で練習していると、「自分の発音が合っているのか分からない」という悩みに直面することがあります。
英語講師として多くの生徒さんを指導してきた中で、この悩みは非常によく聞かれました。レッスン中には「なるほど!そういうことね」と完璧に理解していただけても、いざ自宅で練習すると不安になってしまうのです。
この記事では、独学でもできる自己チェック方法と、効果的な練習のコツをお伝えします。
レッスンと自宅練習のギャップ
シャドーイングを教えていると、きちんと真似できていない時はお伝えするようにしていました。
特にプロソディ・シャドーイングの段階では、目的が「音声変化を意識しないで正確に言えるようになること」なので、細かいようですが指摘する必要があります。
音声変化の教え方
例えば、連結がうまくできていない場合、間違いがわかりにくい生徒さんには、こんな工夫をしていました。
– スローにして何度か聞かせて確認する
– 私がスローで、テキストに書かれているまま連結しないで発音する
– 徐々に連結に持っていく
人類の進化図のような手順で、音声変化を体験してもらうイメージです。
このような指導を受けた生徒さんは、その場では「なるほど!そういうことね」と完璧に理解したようでした。
自宅での悩み
しかし、家に帰っていざ自分で練習していると、「間違いがわかっていても、うまく言えているのかわからない」という問題やストレスが起きます。
レッスンで理解できたはずなのに、一人で練習すると自信が持てない。これは多くの学習者が経験する悩みです。
対処法①:自分の声を録音する
このような悩みを聞くと、申し訳なく思いながらも、自分の声を録音することをお勧めしていました。
自分の声を聞けば、当然間違いは瞬時にわかります。
多くの人が録音を嫌がる理由
ただし、ほぼどの生徒さんも「自分の声は聞きたくない」と言います。
私自身も、自分の声を聞くことは最初は恥ずかしかったです。しかし、発音をしっかり確認するにしても、英語のリズムを確認するにしても、やはり自分がなんとなく思っている完成度と、録音して客観的に聞くのは全く違うのです。
録音のメリット
録音することで:
– 音声変化が正確にできているか確認できる
– リズムやイントネーションのズレに気づける
– 自分の成長を実感できる
最初は抵抗があるかもしれませんが、シャドーイング上達のためには非常に効果的な方法です。
対処法②:鏡で口の動きを確認する
視覚的に確認することも、シャドーイング練習の手助けになります。
日本語と英語は、口の中で使う筋肉が違います。そのため、発音が難しく感じるのは当然なのです。
RとLの例
簡単な例で言えば、RとLの違いです。
初級段階であれば、フォニックスを教えて、舌の位置など口内の断面図や、口の動きを見せたりして、Rの練習、Lの練習などをする機会があります。
しかし、それをやっても、実際に「○○さん!今、Lになってましたよ」というと、「え?そうかな」という反応が返ってくることがあります。
リスニングがとても苦手な人であれば、「ほらこう違います」とRとLを交互に確認してもなかなか認識が難しい人もいます。
成功体験を認識させる
そういう時は、できた瞬間に「今の口です!覚えておいて!」と伝えると、「あ、これか」と目の輝きが違います。
スポーツをしていて、何度も練習してできた時のような感覚だと思います。シャドーイングが好きな人は、どんどんできていくようになる、あの感覚も楽しいんだと思います。
体というか、口で覚える、という感じです。
鏡を使った練習
鏡で自分の口をしっかり確認しながら発音することも、効果的です。
自分の声を聞いたり、口を見たりと、嫌だなあと思うかもしれませんが、意外にシャドーイングに効果的なのです。
化石化(Fossilization)のリスク
英語学習には「Fossilization(化石化)」という言葉があります。
これは、間違った発音をずっと繰り返していると、修正できなくなってしまうという現象です。
自己チェックをせずに、間違ったまま練習を続けてしまうと、後から修正するのが非常に難しくなります。
だからこそ、早い段階で:
– 自分の声を録音して確認する
– 鏡で口の動きを確認する
– 定期的に正しい音と比較する
これらの習慣をつけることが重要なのです。
スクールで確認してもらうメリット
もちろん、独学での自己チェックには限界があります。
スクールや講師に見てもらうことで:
– 自分では気づけない癖を指摘してもらえる
– 音声変化が正確にできているか確認してもらえる
– 個人の弱点や傾向に合わせた指導が受けられる
– 成功体験をその場で認識できる
シャドーイングは楽しい練習です。学習者それぞれの弱点や傾向を先生が把握して、いい伴走者となってもらえれば、継続でき、ぐんと伸びるはずです。
まとめ
シャドーイングで自分の音が合っているか分からない時の対処法:
1. 自分の声を録音する(最初は恥ずかしいが、効果は絶大)
2. 鏡で口の動きを確認する(視覚的に正しい発音を覚える)
3. 化石化に注意(間違ったまま繰り返さない)
4. 可能であれば講師に確認してもらう(客観的なフィードバック)
独学でもこれらの方法を取り入れることで、シャドーイングの精度は格段に上がります。
最初は抵抗があるかもしれませんが、自分の声を録音し、鏡で口の動きを確認することを、ぜひ試してみてください。
次の記事では、シャドーイングとオーバーラッピングの違いについて解説します。

