「TOEICを初めて受けるけど、何から手をつけていいか分からない」
「英語は苦手だけど、仕事で必要になった」
こういった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
英語講師として多くの生徒さんを指導してきた中で、初心者の方が最初にやるべきことは、実は非常にシンプルです。
この記事では、TOEIC初心者が効率的にスコアアップするための最初のステップを解説します。
TOEIC学習者の2つのタイプ
英語講師としては、生徒さんの英語力全体が伸びてくれたら嬉しいのですが、たいていの生徒さんは何かしら具体的な目標を持ち、ピンポイントの打開策を求めてスクールに入ってきます。
タイプ①:明確な目標がある人
義務ではないが、○○点取らないと給与や昇進に影響が出る。そういった事情で、どうしてもここまでは到達したいというスコアを持ってくる方がいます。
こうした方々は、仕事と英語を切り離せない状況にあります。
タイプ②:英語に興味がある人
これまでも英語に興味があって独学で続けてきた、とか、海外の映画や音楽が好きだから、英語にも興味があってなんとなく英会話を続けていたなどの人もいます。
こういう人たちは、TOEIC受験経験があり、自己分析でありながら、弱点をなんとなくは把握できている場合が多いです。
タイプ③:英語が苦手で、必要に迫られた人
ところが、英語もできれば関わらないで生きてきたかった、というようなタイプで、必要に迫られてスクールに来た場合は、何から手をつけていいのかもわからないし、そもそも試験形式も知りません。
一度も受けたことがない場合でも、体感的には400〜500点台の場合が多く、この記事ではそのスコアを前提に話を進めます。
TOEIC対策以前に、「英語そのものを基礎からやり直したい」と感じる人も少なくありません。
大人のやり直し英語の進め方については、こちらの記事で最短ルートを解説しています。
TOEICの種類を理解する
まず、TOEICには大きく分けてLRとSWがあることを知っておきましょう。
TOEIC L&R(リスニング&リーディング)
よく企業で必要とされるTOEICスコアは、このL&Rの方です。
ListeningとReadingの略で、聞く力と読む力を測る試験です。
TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)
スピーキングとライティングの略です。
TOEICスコアが高くてもスピーキングができるのとは別の話だ、とも言えますが、やはりリスニングがスピーキングにとってもキーとなる要素であるから、TOEICのスコア目的以外でもL&Rには熱心に取り組んでもらいたいところです。
最初にやるべきこと①:敵を知る
さて、最初にやるべきことは、もちろん敵を知ることです。
公式問題集を一度解いてみる
とにかく、自分で一度、公式問題集を解いてみてください。
各パートの形式を理解することがまず必要です。
現状把握ができる
たとえ独学で勉強するにしても、自分の苦手箇所を客観的に知ることができます。
スクールを検討しているのであれば、体験レッスンをしてくれる先生にも具体的で客観的な悩みをぶつけることができます。
体験レッスンを無駄にしない
ちなみに、体験レッスンも無駄にはしないでほしいです。
そこから必要なことを学べますし、本気でスクールの比較をしているなら、同じ質問をして、具体的で信頼できる回答をしてくれた講師のいるスクールを選ぶという基準にもなります。
TOEICの難しさ:時間との戦い
TOEICの嫌なところは、時間内に解かなければいけないということです。
どんな試験にも言えることですが、ゆっくり時間をかけてやればできることを、瞬時に解かなくてはいけません。
瞬時に解けるかどうかが勝負
この「瞬時にできるかどうか」が、どれだけ基礎的な英語力があるかによります。
単語にせよ、文法にせよ、音声変化にせよ、とにかく自分のものになっていなければ、試験の会場で英語力を発揮するのは難しいです。
マークシートでは、「結構わかったんだけど」でも「全くわからなかった」でも、同じことになってしまいます。
リスニングは聞き直せない
以前シャドーイングの記事でも触れましたが、リスニングは音声が流れ終われば、リーディングと違い再度聞くことはできません。
最終的には、音声を聞いているその瞬間に、音声が流れてきた順に、頭から理解することができるようにすることが大切です。
意味の塊(チャンク)と言って、その塊を頭から瞬時に理解できるようにすればいいのです。
最初にやるべきこと②:基礎を固める
①目標スコアを決める
まず、目標スコアを決めましょう。
ただし、将来的にTOEIC 900点台を取るぞ!と心に決めたとしても、いきなりそこを目指すのはおすすめしません。
まずはスモールゴールを1つ1つクリアしていくこと。これが一番の近道です。
たくさんの成功体験ができますし、英語学習を継続しやすくなります。
②単語帳を1冊決める
目標スコアを決めたら、単語帳を1冊決めてください。
「銀のフレーズ」(400〜600点台向け)や「金のフレーズ」(600点以上向け)などがおすすめです。
③文法の基礎を固める
中学レベルからの文法の基礎を固めることも重要です。
TOEIC Part5では文法問題が頻出しますが、基礎がないと瞬時に解けません。
基礎を固めたあと、多くの学習者が次にぶつかるのが600点から700点の壁です。
この壁を越えるための具体的な対策はこちらの記事で詳しく解説しています。
④リスニングは毎日聞く習慣をつける
なるべくリスニングは毎日聞く習慣をつけるといいです。
興味のある分野で、理解できそうなくらいのものが良いでしょう。
リスニングが苦手、全くわからないからとやらないのはNGです。
リスニングのテストですので、すごく嫌であれば、例えば毎日同じものを聞くのでも構いません。面白くはないかもしれませんが、リスニングに出てくる単語を調べ、内容を理解しながら聞いてみましょう。
スクールで学ぶ場合でも、自己分析は大切
スクールで勉強するのであれば、担当講師が現状把握から、ゴールまでの道筋を示してくれるので、さほど自己分析は必要ないとも言えます。
しかし、やはり自分の英語力を知ろうとし、なぜ自分はこの勉強をしているのかを意識している人は、スクールに通っていても伸びは違いますし、本人もやりがい、楽しさ、共に違いがあると思います。
担当講師に相談する
もしも担当講師の提案が合わなければ、気持ちを伝えて、相談するといいでしょう。
現実的に効果が望めそうで、実施可能なことを提案してくれるはずです。
独学が不安な場合は、アプリやコーチングなどのサポート付き学習を検討するのもおすすめです。
よくある間違い
TOEIC初心者がやってしまいがちな間違いをまとめます。
❌ いきなり難しい教材に手を出す
900点を目指すからといって、いきなり900点レベルの教材をやっても効果は薄いです。
自分のレベルに合った教材から始めましょう。
❌ 目標なく勉強を始める
「とりあえずTOEICの勉強をする」では、継続が難しくなります。
具体的な目標スコアを決めて、そこに向かって進むことが大切です。
❌ リスニングをやらない
苦手だからといってリスニングを避けていては、スコアは伸びません。
毎日少しずつでもいいので、英語を聞く習慣をつけましょう。
実際には、努力しているのにスコアが伸びない人には共通する失敗パターンがあります。
TOEICで伸び悩む原因と対策については、こちらの記事で詳しく整理しています。
まとめ
TOEIC初心者が最初にやるべきこと:
1. 公式問題集を一度解いてみる(敵を知る、現状把握)
2. 目標スコアを決める(スモールゴールから)
3. 単語帳を1冊決める(銀のフレーズ、金のフレーズなど)
4. 文法の基礎を固める(中学レベルから)
5. リスニングを毎日聞く習慣をつける
TOEIC学習は、基礎をしっかり固めることから始まります。
いきなり難しいことに挑戦するのではなく、自分のレベルに合った学習を積み重ねていくことで、確実にスコアアップできます。
次の記事では、「TOEIC 600点から700点の壁を越える方法」について解説します。

